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―枢サマの幼少時代―
ある日,枢の両親である樹里と悠は
深紅の色をしたカウチで寛いでいた。
悠「ねぇ樹里,そろそろ
枢の誕生日だね。
今年のプレゼントはどうしようか?」
悠はカウチから立ち上がり,
樹里の後ろへまわって
優しく彼女を抱き締めた。
樹【そうね,悠。
枢は何が欲しいのかしら?
あの子,何も言わないから…】
ーガチャッー
リビングへ入って来たのは,
やっと身長が1mを越した枢であった。
起きたばかりでまだ眠いのか,
目を擦り 寝癖もついている。
枢『おはようございます。
お父様,お母様‼
何を話していたんですか?』
悠の膝によじ登り,
ちょこんと座る枢。
悠「枢,今年の誕生日は
何が欲しいんだい?」ニコッ
枢は,自分の欲しいものを
言って良いものか考えていた。
樹【枢…何でも良いのよ?
あなたの,お誕生日🎂なんだから】
樹里に促されるも,
未だ喋らない枢。
悠「枢…?売っていないものが
欲しいのかい??」
悠がそう言った途端,少しだけ
樹里が顔を赤らめた。
樹【枢,もしかして
あなたが欲しいものって…】
枢は大きく頷いた。
枢『はい。僕は……。
いっ,妹が欲しいです//』
樹里も悠も顔を赤くし,
目配せをし合う。
やがて樹里が枢の肩に手を乗せ,
太陽の様な笑みを向けた。
樹【枢…今直ぐは無理だけど,
後6ヶ月位したら枢は
お兄ちゃんになるのよ🍀
多分,妹が生まれるわよ✨】
樹里の言葉を聞いた枢は,
澄んだ瞳をキラキラと輝かせて
大喜びだ(笑)
枢『本当ですかっ⁉お母様💨💨
じゃぁ,赤ちゃんの名前は
優しい姫って書いて
《優姫ーゆうきー》が良いです🎵』
あまりの枢の喜び様に,
悠は樹里の耳元で
悠「優姫が生まれて
少し大きくなったら,
もう一人つくろうか❤
樹里,何時でも
愛してあげるよ…」
と囁いたのだった。
優姫が生まれる少し前の,
玖蘭家でしたw
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