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………。
え?
………。
え、何だよ
え?
うん。
え?
………何だこの世界
目の前に広がる世界。
ここどこだ?
ってゆーか
うん。
何が起きてるんだ?
「寒ッ」
ジャージを着ている。
白いマフラーを持っている。
右手には鍵。
そして、俺は誰だ?
何も覚えていないのだ。
何だこれ
SF映画にでも飛ばされたか?
いや、そんな事が起こりうるわけがない。
はず。
色々なことを考える。
まず俺が今おかれている状況は何だ?
俺は誰だ?
ここはどこだ?
"前"まで俺は何だったんだ?
状況は100%中100%読めていないが、まあ行動するしかないだろう。
胸元のゼッケンには"山田"の文字。
俺の名前は山田らしい。
…多分
行動するも何もまずどう動く?
ここはマンションだろう。
壁の右側にドアがいくつかある。
マンションの中。
右手には鍵。
ちなみにすぐ隣にあるドアには『YAMADA』の文字。
「……なんとかなんだろ」
鍵穴に、鍵を差し込む。
ガチャッ
そして俺は、ドアを開けた。
「………うーん………」
中に入る。
リビング(?)からはカレーの香がした。
「進!お帰り!」
そこには女が居た。
おば様世代の。
そーいや俺って何歳だ?
「カレー食べる?」
「うん」
…しまった
反射的にうんと言ってしまった。
まあ、いいか
とりあえず敵ではないみたいだし
"俺"の事を聞くのはあとだ。
多分この女は"俺"の母親なんだろう。
カレーを食い終わり、女に聞く。
「あのさ、俺って誰?」
「…………進、何言ってるの?」
逆に聞き返される。
何言ってるのって聞きてぇのはこっちだよ
「何も覚えてねぇんだ」
何も覚えてないのに
食べ方とか話している言葉が日本語だとかは分かる。
何が、どうなってんだよ
自分が考えていることを全て女に話す。
女は答えをくれるだろうか?
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