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「いいやつだな!!」
目頭を押さえるサライに、
ゼノもユウも呆気にとられる。
サライはそんな二人には目もくれず、
背を向けて肩を震わせた。
「オレとユウの仲を応援してくれるなんて…
今までそんなヤツいなかったんだよ…!!」
「いや、あのさ、
ボクはそういうつもりで言ったんじゃ…」
「よし!
生徒会に歓迎するぞ、ゼノ!」
もはやついていけないゼノ。
眉間に寄ったシワを伸ばすように手をやるが、
何だかとてつもなく面倒くさくなってきた。
「よろしく、ゼノくん!」
差し出された二つの手。
ゼノは諦めたようにため息をつき、手を伸ばした。
そして。
二つの手に思い切りビンタを残して走り去った。
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