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無事に転校初日を終えたゼノ。
日の傾いた放課後、
クラスメートの質問責めにあう前に早々に学校を後にした。
しかし、
後に思えばそれが間違いだったのだ。
帰路、ゼノは後をつけてくる足音に気づいていた。
同時に鉄のようなものを引きずる音。
ゼノは食べかけのパンをすべて口の中に押し込むと突然走りだした。
足音も慌てたようについてくる。
そしてゼノは急な曲がり角を一気に曲がる。
足音も当然それに続いた。
しかし曲がり角の先にゼノの姿はなく、
かわりにすごい勢いで迫る拳が見えた。
反射的にそれをよけようと体をひねる。
その隙をついて、
ゼノの華麗な足技がきまった。
ゼノは倒れた人物を見て眉を寄せる。
「…何か用?」
ツインテールの長い髪。
派手なオレンジ色の特攻服らしきもの。
手に握られた鉄バット。
つまり、あからさまな不良だ。
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