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オレンジの不良は悔しそうに顔を歪めると、
素早く立ち上がって鉄バットをかまえた。
「アンタ新入りだろ?
アタシに挨拶なしに帰るなんて、どういうつもりだ?」
「挨拶って…
何、キミそんな格好して実は校長とかなの?」
「違うっ!!」
オレンジの不良は叫ぶと、
両手を腰にあててふんぞり返った。
なんともえらそうだ。
「アタシは可愛くてスタイルよくて、
ついでに性格も完璧な学園の番長だっ!!」
ゼノはポリポリと頭をかいた。
どうにも展開についていけない。
「えーと…
頭ん中に苔でも生えてんの?大丈夫?」
「ばっか!!
んなワケねーだろが!!」
どの辺が性格が完璧なのだろうか。
制服のネクタイを意味もなく指先で弄びながら、
ゼノは真剣に考えた。
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