第二幕:番長が×××

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「とにかくだ!」 オレンジの不良はゼノのネクタイをひっつかむと、 鼻が触れそうな程の至近距離でにぃ、と笑った。 「無礼者に今から制裁を加える」 何を言っているんだ、と言いかけたゼノの視界がぶれた。 平衡感覚を失い、 思わず民家の塀に手をついた。 額が痛い。 どうやら強烈な頭突きを食らわせられたようだ。 揺れた脳は簡単にはおさまってくれない。 ゼノは反射的にオレンジの不良の手をつかみ、 とりあえず距離をとろうとした。 しかし、 ネクタイをつかんだ手は一向に離れない。 「…キミ、力強いね」 「だって男の子だもん」 語尾にハートがついた。
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