第二幕:番長が×××

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ゼノはオレンジの不良の全身を見た。 黒のブーツ、赤いミニスカート、 オレンジの特攻服(?)、へそが覗く黒の短いインナー、 そしてツインテールに化粧。 「やだぁ、女の子に見えた? アタシはオカマだよ、転・校・生君」 全身に鳥肌がたった。 途端、オレンジのオカマ不良の顔が近づいたので、 ゼノは死に物狂いで手を振りほどいて距離をとった。 「ほっぺにチューくらいいいじゃん、ケチ」 「良くないよっ!!」 ゼノは鳥肌をさすりながら、 噛みつかんばかりの勢いで叫んだ。 もし本当に頬にキスをされていたら、 人目もはばからず泣きわめきながら帰っていただろう。 「ボクの名前はゼノ! よろしくしないで! もう挨拶したからいいでしょ!?」 一気に言い切って踵を返したゼノをみて、 オレンジのオカマ不良はニヤリと口元を歪めた。
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