第二幕:番長が×××

7/11
前へ
/25ページ
次へ
「だからぁ…」 しかし空気は一気に変わった。 「アタシにぼこられて?」 目の前に迫る鉄バッド。 先ほどと同じ箇所にこすれて、 ゼノの頬から血が流れた。 痛みにかすかに顔を歪めたゼノを見て、 オレンジの変態オカマ不良はさらに嬉しそうに口端を上げる。 ゼノはその顔を見て、深いため息をついた。 「悪いけど、 ボクはやられるのは嫌いなんだよね」 「そう? でもやられてみたら意外とハマるかもよ?」 「冗談」 ゼノは鼻で笑い飛ばし、 制服のポケットに手を突っ込んだ。 そしてふわりと塀から飛び降りた。 その地面に着地するまでの数秒間。 そのわずかな間にどういう訳か、 ゼノの手中には巨大な鎌が握られていた。 「人に屈するのは嫌いだ」 ゼノの鋭い目が獲物を捕らえた。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加