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「それはアタシの愛の証し。
これからめいっぱいイジメてね、ゼノくん」
早速すり寄って来ようとするミク。
異常な速さで進む匍匐前進に、
ゼノはとっさにミクの頭を踏みつけた。
ミクの前進は止まった。
しかしゼノの足の下からこだまする不気味な笑い声。
ゼノは短く悲鳴を上げ、
ミクの頭を地面に食い込ませてから逃げるように走り去った。
残されたミクは、
鼻血を流しながら笑みを浮かべ、
急速に小さくなっていくゼノの背中をいつまでも見送っていた。
野良犬が一匹、
尻尾を丸めながらその横を素早く通り過ぎた。
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