第一幕:生徒会の秘❤密

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ガラガラと扉を開く音がして、 ユウははっとした。 「ゼノくん! どこ行くの?」 ゼノは、 振り向きもせずに答えた。 「生徒会室」 サライを振り払い、 ユウはゼノのシャツの袖をつかんだ。 「生徒会室はここだよ?」 「…BL会の間違いでしょ」 ユウは首を傾げた。 BL会って何、 と聞こうとした瞬間、 サライが二人の間に割り込んで遮った。 「バカにすんじゃねぇぞ! BLはBLでもオレとユウは真剣に付き合ってんだ!!」 「別にどうでもいいよ」 ゼノはスタスタと歩き出した。 その様子を見て、 慌ててユウが後を追おうとするが、 サライに腕をつかまれる。 「サライ! 離してよ、ゼノくんが…」 「あんなヤツほっとけよ、ユウ。 それよりオレと…」 「え、ちょ…サライ? な、何す…」 ユウの悲鳴が学校中に響き渡った。
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