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ユウの悲鳴を無視し、
ゼノは足を進めながら深いため息をついた。
まさかあんなに間近にあっち系を見るハメになるなんて思いもしなかった。
できればもう二度と見たくないのだが、
生徒会がBL会と化している以上これからも見かけることになるだろう。
転校早々気分が沈む。
ゼノはもう一度深いため息をついた。
まだ生徒もまばらな早朝。
中庭で乾布摩擦をしている老人や、
廊下の隅にホウ酸団子を並べ、
あやしい笑みを浮かべている生徒。
嫌な予感しかしない。
ゼノはなるべく周りを見ないようにしながら、
屋上にあると地図で示された職員室を目指した。
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