第一幕:生徒会の秘❤密

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屋上の扉の前にたどり着き、 ゼノは『職員室』と書かれたそれを二、三度見直した。 「…帰ろっかな…」 扉を開けようという気にはどうしてもなれない。 何故なら墓石に職員室、と刻まれているのだから。 しかしゼノが面倒くさくなり踵を返したと同時、 職員室の扉は内側から勢いよく開かれた。 ゼノは振り返りたくなかったが、 妙な視線を感じていやいや振り返った。 そしてやはり振り返ったことを後悔した。 振り返ると同時に顎にそえられた指、 必要以上に近い男の顔。 スーツを着込み、職員室から出てきたのだから教師なのは間違いないだろうが、 その顔はよく見ても中学生くらいにしか見えない。 口にくわえられたポッキーが余計にそう思わせる。 「…キミ可愛い顔してるね。 どう? オレと一発…」 ゼノは男が握りしめていたポッキーを素早く二本抜き取り、 器用に男の鼻に突っ込んだ。
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