握る事をためらった‥

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 目が合ったまま沈黙の時間が続いた。 先に沈黙を破ったのは母の方だった‥ 表情はそのままに肩をガクガクとさせ、決して大きくは無いが良く聞こえる声で『ああああー』と‥ ようやく僕は自分の意思で体を動かせるようになっていた。 そして、そのまま、母の動向を観察した。 一番怯えているのは僕では無く母の方だと分かったから。
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