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「…雫なんかあった?」
雫の様子で彼は何か
わかったらしい。
心配そうに見つめてくる。
「え…?大丈夫だよ!何いきなり…!」
愛想笑いをする。
雅斗はそんな雫を見て
何か変とは思ったが
あえて触れなかった。
「そっか…なら、いいけど!」
「生徒会長が登校なさったわよ…!」
誰かの声が雫の耳に
入った。
『生徒会長』
この単語に過敏に
反応してしまう。
校門前に停められたリムジン。
運転手が先に降りてきて
車のドアを開ける。
数秒して出てきたのは
黒髪の美男子。
無論、生徒会長。
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