1、プロローグ~中学生

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翌日、やっぱり気が向かない私は寝坊した。 「あーぁ。でも、行かなきゃまずいよねぇ。仕方がない、行くだけ行くか。」 陸上競技場についても、広くてクラスメイトも探せない。 一体どこに行けばいいんだろう?? と困りつつ歩いていたら、 一コートだけ女の子が群がってる? 「なんなんだぁ。有名人でも来てるんだろうか?」 ぶつぶつ言いながら歩いていると私を見つけて和音が走ってきた。 和「もう、彩ったら、遅すぎ。始まってるよ。凌くんの試合。」 私「そうなんだぁ。で、実際どうなの?」 和「うわさ以上だわ。」 私「へー。そりゃ楽しみだわ・・・でも、ルールわかんないけどね。」 和「なにボケてんのよ。ルールよりも男でしょ。」 私「はいはい。期待してるわよー。」と和音に引きずられ歩いた。 女の子が群がってるコート・・・ どんな人かなぁ? こりゃ楽しみかも。 でも、「きゃぁきゃぁ」という女の声にいささか苛立ってもいた。 「ジャ○ーズでもあるまいし・・?」 そうつぶやきながら、見たコート。 人垣の間から、日に焼けて、細くてしなやかな腕と足を持つ人。 走るたびに揺れるサラサラの前髪が印象的だった。 私は言葉なくただ、その人を見た。
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