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カラーン。
ビルの地下2階、『シーン』と書かれた喫茶店のドアを開けた和音、後を追い入る私。
暗い店内に真っ黒になった私の目。
「いらしゃい。和音ちゃん。お友達は、なにちゃんかな?」
奥からマスターの声がする、「あ、彩です。」慌てて答えた。する
と、あちらこちらから、「彩ちゃん、よろしくねぇ」という声。
「はじめまして、でも、ちゃんはいらない。ちゃん付けキライなの。彩って呼んでください。」
戸惑いながらも、答えた。そんな私に和音が言う。
「みんな、ここでは、ダチだからねぇ。硬いこと言わないの。」
うなづくことに精一杯の私だった。
慣れてきた目を見開いて、店内を見渡すと、そこにはいろんな制服を着た人がいた。
カップルらしい二人、男同士ゲームをしている人、カウンターには制服を着たまま、タバコをふかす人・・・
「あっ。」
思わず声を上げてしまった。
ミタコトアルヒトイル・・・
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