大好きだよ。

3、出逢い

「立ち話もなんだから、彩、座りなよ。」
店員に促されるまま、椅子に座る。

すぐに数人に囲まれ、

「珍しいねぇー。中野高の人でここにきてる人いないよ。」
「でも、俺たちって、北川高だったりするけどね。」

「へぇ。すごいじゃん。」
私より、一ランク上の高校だった。

その後も立ち代り入れ替わり、店内にいる人が自己紹介をするかのように、私の側に来て話していた。

疲れたなぁ・・・。と、ため息をついていると、
そんな私の様子を察した和音が

「タバコだったら、カウンター行っておいで、制服着てるときはカウンターでね。それが、ここのルールよ。」

「うん。わかった。」カバンの中から、ポーチを取り出して、奥のカウンターに向かって歩く。