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でも、寒そうに丸くなって寝ている姿が気になって、
そっと側にあった、彼の制服の上着をかけた・・・。
「彩、ありがと」
寝ていると思ったから、掛けたのに・・・。
でも、寝言だったのかな、
彼は、目を開けない・・・。
その一言で動けなくなった私は、彼の寝顔を見続けていた。
ただ、
ずーっと。
冷たくなったコーヒーはとても苦かった。
タバコを一本取り出し、
そっと、起こさないように火をつける・・・。
吐き出す煙は、ため息に近かった。
何故、ここにいるの?
何故、動けないの?
何故、なんだろう??
何故に追いたてられ、答え
の出ない自分に苛立つ。
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