番外編 店

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それから、彼が厨房に戻ってくることはなかった。 立ち代わり、店のスタッフが来ては、「すいません」「綺麗になってる」と話しては、店に戻っていった。 チーフ「お客様ひけましたし、店に出て下さい。席、用意しますから。本当にすいませんでした。」と頭を下げた。 私「止めてよ。好きでしたんだから。」と、手を洗い、何時ものカウンターに座った。 店内を見回す。 彼の姿がない!! 何で居ないの? 何故、一言も言わないで居なくなったの? 私は、彼に会いたかった。 顔見れたら、良かったのに…だから、店に来たんだけどな。 。 でも、仕事は、大事だもんね。 当たり前だよね。 あなたにとって、私は、ただの友達。 私より、仕事が大事なのは、当たり前だよね。 私は、ビールを飲み干した。 私は、チーフに「今日は、働いたし、飲むよ。付き合ってよね」と笑った。 チーフ「付き合いましょう」と笑っていた。
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