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いい加減、酔いが回り始めた頃…。
見慣れたシルエットが、近付いてくる。
私「あれ?凌君、帰ってきたんだ。おかえり」嬉しい気持ちを押さえつけて話す。
凌「ただいま。ずいぶん、酔ってるな」と顔を覗き見る。
ヤダ!!近いし…。
私「うん!だって、美味しいもの♪」と、誤魔化す…。
今日は、もう会えないかと、思っていたから、余計に嬉しかった!!
でも、それからも彼は忙しくて、携帯を片手に何度もカウンターを離れていた。
クラブに戻らなきゃならないのかな?
奥さんから?
そんな彼を見ながら、私は次々にグラスを開けた。
凌「彩、飲み過ぎだから。」とグラスをふさぐ。
私「久しぶりなんだから、酔わせてよね♪」とグラスに手を伸ばす。
凌「彩が酔っ払いだ。」とふざけて笑う。
私は、酔いたかった。
彼を独り占めしたかった…そんなこと出来るはずがない。。。
酔ってしまいたかった。
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