無気力少年

日常

チョークが黒板をひっかく音。

ただ教科書を読み上げる教師の声。

4月から変わらない日常。

4月、僕は高校生になった。

中学の友達とは離れることになったが志望校には見事合格。

何もかもが変わったように見えるけど、実際は何一つ変わらない。

長く伸びた前髪。表情のない顔。
ひょろい体。健全な男子高校生にしたら低めの背丈。

何よりも一番変わっていないのは、

｢‥‥‥退屈だなぁ‥｣

この日常。

学校にいって、授業を受ける。終わったら部活に出て、くたくたになって家に帰る。
家に着いたら風呂に入ってご飯を食べて。
趣味の時間を少し楽しんで寝る。
朝になったらまた学校。

これを延々と繰り返す。

それはきっと、社会人になっても変わらない日常なんだろうと思うと軽い虚無感に襲われる。