第三章~新しい住まい~

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『なぁ、お前さ、俺と同じ学校来るんだろ?』 俺は隣に座っている律也に話しかける。 「俺は中学校じゃなくて高校に行くんだけど?」 律也は、俺が高校生だと知っていてそんなことを言ってきた。 『小さいからって馬鹿にすんな。』 俺は軽く律也を睨む。 「小さいだけじゃなくて顔も中学生みたいだ。」 笑って言われてしまった。 「よしっ!やろう。」 言い返そうとしたとき、咲が隣に座った。 不完全燃焼のまま俺はゲームを始めた。 ゲームは俺の完敗だった。 咲にも律也にも全くかなわない。 「ひじ兄弱~い。」 咲に笑われてしまう。 『咲と律也が強すぎなんだよ!』 俺も笑いながらそう言う。いつの間にか打ち解けることができていた。 思っていたほど、この生活は悪くないのかもしれない…。 そうして、俺達の新しい生活がスタートした。
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