ヘルス嬢  あゆみ

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ヘルス嬢  あゆみ

今日で三度目の家出。 母親からの虐待に嫌気がさした私は、仕事の後、家に帰ることなく歌舞伎町にきた。 とりあえずホストの初回にでも行って時間を潰そう。 「なにしてんの?」 一人の男が話かけてきた、たぶんキャッチだろう。 「別に」 「最近オープンした○○ってお店なんだけど、初回二時間無料なんだけどどう?」 「無料ならいいよー」 歌舞伎町に来たのは帰る場所が無かったし、給料日前でお金も無かったから。 とりあえず今日は満喫で一晩すごす予定。 だけどその前にホストの初回に行こうと思ってた。 初回無料のお店なら時間も潰せてお金もかからない、寂しさも少しは和むだろうし。 この街を歩いてればキャッチかスカウトが必ず話かけてくる。 それを利用するだけ。 ホストなんて女に媚売って稼ぐ最低な人種なんだから。 利用してもいい。 悟に出会うまで、そう思ってた。 少し歩くとそのお店に着いた。 「ここ段差気をつけてね、お疲れさまでーす初回一名です。」 そこでキャッチと別れ店の中に入る。 そこからはホストが案内してくれて席に座った。
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