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優は本当に綺麗な顔をしていて、ジ●ニーズにいてもおかしくないくらいの美男子だった。
「今日どうしたのー?」
「亜衣さんが、誘ってくれたの。」
私が亜衣さんの方を向くと、優が私の顔を手で正面に戻してきた。
「今は二人でしゃべってんの、そっち向かないで。」
「だって・・」
「わかるけど、俺に集中しててよ笑」
意味がわからなくてなにこいつって思った。
綺麗なのは顔だけ?って
でも会話をしているうちにそんなことどうでもよくなっていた。
共通の話題を探しているらしく
、私のことを洗いざらい聞いてくる。
聞きながら途中で笑いもとっていく。
そんな優との話にだんだんのめりこんでいく私、すごく楽しかった。
「まじで!!じゃあ今度一緒に見に行こうよ」
「いいよ」
「じゃあ番号教えて」
「赤外線できる?」
「できるよ、送って」
番号交換をしている間に、店員さんが優の方を軽く叩いてなにやらサインを送った。
「うわーごめん!呼ばれちゃったわ!場内してくれたら隣に座れるんだけどなー」
「なにそれーそんなお金ないよー」
「初回は場内無料だよ~、入れる?いれるよね、おっけー!!」
「ちょっと勝手にやんないでよー」
「いやなの?」
さっきまで笑っていた優がさびしそうに言った。
その時の目がすごく愛らしくて、胸がキュンとした。
「そういう意味じゃないから、いいよ。タダなんでしょ?」
「うん、だって対面でしゃべってても楽しくないっしょ。ここはバーじゃねぇっつうの」
「あはは」
その日はすごく楽しかった。
優も楽しそうに話をしてくれた。
お店の先輩の話、実家の話、高校のときの話、どんどん優のことが知りたくなった。
優ともっと一緒にいたいと思った。
でも時間が来た。
「うわもう二時間じゃん、やっぱ楽しい時間は短いな~」
「そうだねメールしてよ」
「わかった、家この辺なの?」
「そうだよ」
「あとで行くわ笑」
「うそつけ笑」
「お客様お帰りでーす」
店の外に出る。
「じゃあまたねーありがとうございました。」
「ちょっとーかなみちゃんいいなーなにあのイケメン」
「えー亜衣さんだって、イケメンといちゃいちゃしいてたじゃないですかぁ」
「いやぁ中の上でしょ、まぁでも楽しかったね。また行こうよ。」
「そうですねー、お金のあるときに。」
「じゃあおつかれー」
「おつかれさまです」
亜衣さんはタクシーに乗って帰っていった。
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