大学生 かなみ

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家に帰ってシャワーを浴びて一日の疲れを洗い流して、テレビを見ながら寝る。 それが仕事帰りのいつもの過ごし方だったけどその日は違った。 お風呂から出ると携帯が鳴ってる。 画面を見ると、優からだった。 出ようか迷ったけど、出ることにした。 「もしもし?」 「もしー誰かわかる?」 「優でしょ」 「ていうかメール見てくれた」 「ごめん今お風呂だったから、みてないや」 「じゃあ見たらかけなおして笑」 「なにそれ笑」 「いいから、いいから」 「じゃあね」 「バイバーイ」 優からのメールを開いた 優 題名:今日はありがとー 本文:ありがとな、久々に営業中に楽しかった! 今日本当に家行ってもいい?? ちょっと揉めちゃってて寮に帰りたくないんだ。 なにかあったのか心配になったから、電話をかけなおした。 「メールみたー?」 「見たけど、どうしたの??」 「なんか人間って悲しいね」 「どういうこと?」 「で、行ってもいいの?」 「答えになってない笑」 「会ったら話す笑」 「わかったから早くきなよ」 「ありがと、どのへんなの?」 「西公園の裏のマンションの201」 「近っ!!1分で着く」 「わかった、わかった笑」それから5分くらいして、チャイムが鳴った。 玄関のドアを開けると優がいた 。 「5分だよ1分じゃなかったの?笑」 「ごめんごめん、あがってもいい?」 「どうぞ」 「まじいい家住んでるね、一緒に住みたい」 「よく言うよー」 少しして、優にお茶をだしてあげてから鏡の前で髪の毛を乾かしていた。 すると、いきなり後ろから抱きしめられた。 びっくりしたけどなにがなんだかわからなかった。 優が泣いていたから。 「優、どうしたの?」 「いきなりごめん。俺さぁ、本当はこんな仕事してたくない。普通に幸せになりたい。」 「そっか・・」 「俺あんまり人の優しさとか触れたことないから、家来ていいって言ってくれてすごくうれしかった。お茶だしてくれたりとかなんか心が暖まった。かなみが優しいんだもん。俺はこういう幸せが欲しかったんだって気付いたんだ、そしたら涙出てきた。」 優はまだ泣いていた。
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