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私はそれでもよかった。
本当はそれだけじゃ嫌だった、優があの日言ってたように。
優に普通に幸せになって欲しかった。
その時に私も優の隣にいたかった。
そしたら、私もキャバ辞めて普通のバイトしようと思ってた。
生活は苦しくなっても、それでも優と一緒にいれたら幸せだった。
でも優が最初に言っていたことは全部嘘だった。
少しづつだけど、私は異変に気づいた。
少し気づくのが遅かったかもしれないけど。
大学のコンビニで昼ご飯を買おうとしたとき、お財布の中にお金がなかった。
たしか前の日まで2万円は入っていたはずなのになくなっていた。
でももしかしたら勘違いかも知れないから、言わなかった。
言えなかった、好きだったから。
次の日も1万円なくなってた。
その次の日もなくなってた。
それから家にいるときは財布には小銭しか入れておかないようにした。
それからがあからさまだった。
きっと優は私がわざと財布にお金を入れていないことに気づいたんだろうね。
お財布にお金を入れないようにして3日したら、優は家にすら帰ってこなくなった。
私は優と話がしたかった。
どうしてお金をとったのか、なんで家に帰ってこなくなったのか。
本当に優がとったのか。
わかってたけど、やっぱりどこかで信じてた。
だから優の口から本当のことが聞きたかった。
でも、どうでもいいメールはしてくるくせに、会う話になると決まってメールが帰ってこなかった。
もうお店に行くしかないと思って、貯金おろしてあいに行った。
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