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初回で来て以来二回目のclub tripだ。
重い鉄のドアを開ける。
「いらっしゃいませー。ご指名お伺いしてもよろしいですか??」
「優で。」
内勤さんの顔が一瞬こわばった。
それからキャッシャーの奥に消えていった。
5分くらいして内勤さんが私に言った。
「大変申し訳ありません。優なんですが、ここ一週間無断欠勤をしていて居所をつかめていないのですが。何かご存知ないですか?」
知ってるわけないのに。
わかんないから店まで来たのに。
優はいなかった。
どうして?
なんでなにも言わずにいなくなるの?
ねぇ、教えてよ。
優!!
私はその場に崩れ落ちてしまった。
少しして目が覚めると、まだclub tripの中だった。
知らないホスト君が一生懸命介抱してくれてたみたいだけど。
名前も顔も覚えてない。
優のことで頭がいっぱいだった。
内勤さんにひたすら謝って、お店を出た。
「もし何かわかったら教えてください」
そういって名刺を渡された。
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