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「トースト5枚に目玉焼き3つ、ベーコン15枚、スクランブルエッグ3皿、サンドイッチ5つにコーヒー1杯とサラダ…………プラス、プチトマト15個」
ガバニーニが言った料理全てが1つの巨大なトレイに乗っかっていた。
フェイトはそれを受け取ろうとするが途端に手を止めた。
「何故プチトマトが15個も?こんなの頼んだ覚えないぞ」
山盛りになっているプチトマトを指差してフェイトは言った。
その声には戸惑いと、少しの怒気が入っていた。
「トマトが食べられない?んなバカな!?」
「単体はな。加工品なら大歓迎だ。
でも何で今日は入れたんだ?俺が食えないから嫌がらせか?」
「いやぁここ5年お前の飯作ってるけどトマト嫌いなんて始めて知ったぞ」
ガバニーニは髭をゾリゾリとなぞり頷いていた。
城内の食堂は完全リクエストのため何を食べるかは自由である。
そのため、誰が何が好きかは一目瞭然だが、何が嫌いかは全く把握できなかった。
「いやガバニーニ特性モーニングセットを作ってたらよぉ。突然姫様が来てお前の朝食にプチトマト15個入れてって言われたからな。従うしかないだろ」
従うというか実際はその案に乗ったといった感じなのだが事実断ることはできない。
「お前さん、何かやらかしたんか?まさかもう!」
「50過ぎてるオッサンが何言ってんだよ。歳考えろ歳を」
全く何で俺の周りは自己中ばっかりなんだ。
最早ため息も尽きてしまった。
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