Shed tears

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夏休みも終わり、二学期が始まった。 夏休みが終わったばかりで、まだ暑さが残る秋の夕方。ミンミンと未だに鳴いている蝉がちょっと場違い。 私は、部室で締め切り間近の演劇の原稿に向き合っていた。 部室にいるのは、私と、後輩の2人だけ。 今日は部活が無かったから人数が少ないのは当然か。 「……、……先輩、マジでやってるんすか?」 「うん、夢だったし」 「演劇とか、俺は興味ないんすけど……大変ですね」 私の長年の夢をさらっと否定した後輩1号――別名、崇――は、私のノートを覗きこんだ。 ……今日は部活なかったのに、なんでコイツはこんな時間まで残っているんだろう?もう7時になるぞ? ……しかし正直な話、1人だと寂しかったから良しとしよう。 今から1ヶ月後に迫った学祭。 私は学祭のチーム対抗で行う演劇の台本を考えていた。 ……しかし、筆が進まない。やりたいことや書きたいことはあるのに、上手くまとまらない。 「あー……畜生、まとまんないよボケ崇」 「……大分イライラしてますね」 「文章力と演出力のない自分に腹が立つわ……」 私はがっくりと肩を落として机に突っ伏してため息をついた。 あと少しで締切だって言うのに、細かいところが詰め切れてない。 ……ていうか、ボケといったのに……何故この後輩は笑うのだろう?意味不明だ。  
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