A fateful encounter

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「んと、おにゃ……お名前は何ですか?」 「……山口崇です」 「山口崇、君……と……えっ……じゃあ、えっと……5組です」 「どうも」 私は、何度も台詞をかみながら新入生の少年を案内した。 ……いや案内できた……のかな?多分今私の顔は夕日も驚くくらい赤くなっている事だろう。 横ではまだクスクスと友達が笑っている。 仕方ないじゃないか、と言い訳を心の中でする。 ぼんやりとしてたし、一番に案内したのがあの子で、初めてだから緊張しちゃったんだよ。 ……とはいっても、ぼんやりしてたのがダメだったのは事実で……反省します。 それでも友達が笑うから、私は一発殴っておいた。 幻想少年(崇君だっけ?)を案内してから少しして、何人かの人影がちらほらと見えてきた。多分新入生だろう。 「ほら友紀!!新入生いっぱい来たよ……次はかまずに案内しなさいね?」 あーもぅ、五月蝿いなっ……私はあがり症なのっ!!しかも人見知り激しいのっ!! じーっと友達を睨んでから、受付に来た新入生を案内する。 「えっと、御入学おでめっ……おめでとうございます。にゃ……名前はどれですか?」 隣から忍び笑いの声。あーもぅ、笑ってんじゃねー。 こういう受付みたいなのは私のキャラじゃないの!!もう!! 私はにこやかに笑いながら、心の中で隣に座る友達に殺意を向けた。 ……それにしても、あの男の子――崇君だっけ?――は、どこか赤い顔をしてたけど、何かあったのかな? ……私が台詞をかんだから、顔を赤くして笑いをこらえてただけだろうか?
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