青春の影

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      …【○×高校】       「変わらないな😌」     10年前..山間の小さな街で育った俺は東京でTV局のディレクターになる夢を膨らませ上京した。       「○×テレビ 制作部チーフディレクター 野口 嵩史(ノグチ タカシ)」       現在の俺の肩書きだ‥       身を粉にして地面を這いつくばりながら、ようやく今年チーフディレクターにまでなった。     夢の階段を登ってきたんだ。       なのに‥         なぜか10年前のあの日が…       気がつけばココに立っていた。         あんなに嫌だった故郷‥     田舎臭くて希望なんて言葉とは縁のない俺のふるさと         あの日..俺に「東京で頑張って!」と涙を浮かべながら微んだ彼女との時間...       「牧野 小夜」     当時、付き合っていた彼女でパン屋を夢みる素直な女だった。         小夜に東京でディレクターになりたいと告げると‥         「嵩史が東京のTV局でディレクターさんになるのを邪魔しちゃイケないね😢」     「わかった😢ディレクターさんになるまで小夜はココで待ってる」     ………         「小夜、待つなんて古臭ぇこと言うな!」     「こんな小さな街に居たって希望なんか無いさ!!」            俺は吐き捨てるように突き放し小夜の笑顔を封印した。     ・ ・ ・      
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