世界を救うために

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 「受かっていればね。私、解らないわよ。中学は半分も通わなかったし」  「大丈夫だろ?通うようになってからの成績は良かったわけだし、それにそんなにレベルの高い高校じゃないし。なんせ俺でも受かりそうなところだからな」  「福知山君だけ落ちたりね」  私は意地悪く笑う。  福知山君は困った顔をしてから笑って言う。  「そりゃかんべんして欲しいな。鈴木さんと一緒にいられなくなっちゃう」  「?……それは、どういう、意味?」  「あ!あ……えー……そう言う意味だよ」  「?」  「わかんないかな?好きだって事さ」  「な!そ、それなんて攻撃?」  「告白攻撃?でも、おれは敵じゃないんですけど」  「そ、そんなこと言われらって!……どう答えていいか解らないわよ」  「高校の合格発表まで考えておいてよ。発表会場で会おう。もし良かったらつき合ってよ」  福知山君はそう言って、教室を出て行った。  残された私は、闘争史上初めての直接攻撃をくらい、まっ白になって家に帰った。    暖かい陽射しが差し込む喫茶店の中で、主婦達がかしましく話をしている。  「それで奥さんと旦那さんのなれそめってなんだったの?」  どういう流れでそうなったのか解らないけど、旦那さんとのなれそめの話になり私の順番が回ってきた。  「う~ん……闘いに負けたのよ」
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