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水に石鹸を少しだけ
僕は分かっていた
一瞬にして消えると、分かっていた
でも
自らの手で作り出した
好奇心だけには収まりきらない
傲慢でワガママな欲望
消える時を恐れていた
『永遠』の不確かさと同じくらいのはかなさ
僕は
消える時を
静かに待っていた
見つめていた
最後の瞬間に
立ち会えるように
そばにいた
空の向こうに
飛んでいって
その、七色を内包する
それは
見えなくなった
消えなかった
僕は、なぜか涙ぐんで
愛の永続性を
少しだけ
信じた
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