シガーとコブラ

ボギーとリリアン

仕事帰りにみたことのある女がベンチでタバコを吸っていた

この厚化粧…あ！この女
『よぉ！待ってたんだ、コブラとは上手くいってる？』と声をかけてきた

私は慌てて彼女の手を引っ張って路地裏に連れて行った

『ちょっと！何すんだよ！』

『それはこっちの台詞よ！なんなのよ、あのコブラって男！何者？』

『何って…コブラはコブラ、あのまんまの男よ』

『仕事もハッキリしないし、家から追い出されないようにされるし…』

『いいじゃん、ヒモじゃないし、置いといて損には…多分なんないから』

『で、今日はなんの用事？！』

彼女はバックから一枚の封筒を取り出した

『これコブラに渡しといて。ボギーからだって言えばわかるよ、私はリリアンあんたとよく似た名前！よろしくね』

リリアンは鼻歌まじりで表通りに消えて行った