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有『おいしかったぁ~♪』
虎南ちゃんはごちそうさまを告げ、自分の食器と俺の食器を台所へと運ぶ。躊躇いもなく自然に行くので、突っ込みを入れるのを忘れそうだった。
虎『あ、俺洗うよ?』
台所へ皿を置きながら、
有『お礼だよお礼♪コジくんはお風呂にでも入ってて』
一緒に入りたーい♪なんてこと言ったら殺されるだろうと思ったので、妄想は言葉に出さずに妄想で留めておくことにする。
虎南ちゃんに洗い物を任せ、俺は風呂へと向かう。もちろんシャワーを浴びるためでなく湯船にお湯を貯めるためだ。
ピッ。と湯はりボタンを押して準備完了っと。
俺は任務を終えて虎南ちゃんのいるキッチンへと向かう。
有『終わったよ~。コジくん』
虎『ありがと。デザート食べよっか♪』
俺の言葉に虎南ちゃんは、彼氏にブランド物のバッグを買ってあげるよ。と言われた時の彼女のような笑みで、
有『本当!?食べたーい♪』
スイーツに目がないお方なのだろう。虎南ちゃんにフォークを取ってもらっているうちに、俺は今日二つ食べようと思い取っておいた昨日買ったケーキを冷蔵庫から取り出す。
そのまま傾けないように慎重にリビングの机に持って行き、形を崩さないようにそっと皿に乗っけた。
有『いただきまーす♪』
俺を尻目に先のほうを一口食べ、
有『おいひ~!』
幸せそうな笑みでケーキを頬張る姿を見て、本当に可愛くて愛しく感じる。
いやらしい目線を送ってないか心配だったので、俺もケーキを食べることに集中した。
虎『美味いっ!』
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