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「次は登場人物だな」
「主人公は、何でも使えて強くてかっこいい方がいいんじゃね?」
「おい、何だよその神様みたいな主人公は…」
「人間らしい方がいいと思いますよ…」
人間じゃないなら、ターミネーターになればいいじゃない。
「どうせ最強だからといって、他の人物を疎かにするんだろ?」
彼は携帯小説のファンタジーを読んでいるので、そんな作品は嫌だと思っていました。
「もちろんだ!自分以外のキャラは弄られ役!」
「ヒーローに見えるけど、それじゃ悪役と一緒です…」
私もそう思います。
「そうだ!コイツが考えたキャラクターは、全部悪役にすればいいかもしれないぞ」
最強主人公は、彼にはそう見えているようですね。
「あっ、そうですね」
「全部ってひでぇ…」
「知ってるか?主人公は3つに分けられる」
そういって彼は指を3本立てます。
「3つですか?」
「ああ、能力が並なヤツ、一部の能力が突出してるヤツ、無能なヤツ、この3つだ」
彼は本を抱えて説明しました。
「無能って弱いじゃん…」
<<受け入れろ、それが現実だ>>
「何故お前は戦うのが好きなんだ」
「ファンタジーと言ったら、戦闘が基本だろ!」
それはファイナルファンタジーじゃ…
「お前の場合は、恋愛でもミステリーでもバトル物になりそうだな」
ヤンデレヒロイン達と、鳴海歩君ですね?
「ああ!もちろんさ!」
「何で恋愛にバトルが必要なんでしょう…」
「そりゃあ、殺してでもうばいとる!ってのがいいじゃん」
「おい、な なにを考えている きさまー!」
恋人とアイスソードを奪うんですね。
「何かドロドロしてます…」
「どうせその主人公は、女の子を無理矢理あんな事とかするんだろ?」
「あんな事って何ですか?」
そんな事聞いちゃダメ。
「ああ!それはエッ…いてぇ!」
説明しようとする彼を、もう一人の男の子が本で頭を叩いて叫びます。
「うわーっ!あーっ!うわー!」
静かにしてください、ここ図書室ですよ?
「何ですか?急に大声だして」
何で大声を出したのか解ってない彼女は、純粋のようです。
「い、いや!なんでもないよ」
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