求める者

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「留守番を頼まれたんです。お嬢様に」 「そっか。雅は…実家だろ?」 菜穂姉は嬉しそうに頷いた。 「さすが桜雅様。私が認めた殿方です」 何か疲れてくるな… 「帰るよ。雅が居ないのは分かったから」 しかし俺の腕を菜穂姉は掴んで離さなかった。 「どうしたんだよ?」 「分かってるの、桜雅。彼女の気持ちを」 突然昔の口調になり少し動揺する。 「…分かってる、と言いたいけど…本当は分からない…」 「でしょうね。でもこれだけ言っておいてあげる。彼女とあなたは出会うべくして出会った。それを知ってるのはあなたと彼女の両親よ」 「え?」 「時には男らしく当たってみなさい。まだまだ若いんだから」
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