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「衣川くんならもう帰ったけど…」
「遅かった…」
桜の答えを聞き秋葉は入り口でへたりこむ。
「恵介がどうかしたのか? 様子がおかしいのは分かっているが」
「実は…いえ…桜雅さんを巻き込むわけには…」
「言ったはずだぞ? 俺はお前の力になりたいと」
「…後悔しないでくださいね」
「あぁ」
そう答えると秋葉は立ち上がり真剣な顔をして俺に向かって話しだした。
「『アンク・ジャッジメント』って聞いた事ありますか?」
「いや…知らないが…」
「私は聞いた事ある。この町の暴走族だよね?」
「はい。最近まで何もなかったんですが、8月の終わりから再び活動をしだしたんです」
「なるほどな。それが一体どうしたんだ?」
「そこのリーダーは私達がよく知る人物…桜雅さん。あなたも毎日のように会った事があります」
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