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「…まさか…」
嫌な予感が頭をよぎった。
秋葉の言うよく知る人物の顔が浮かび上がる。
「恵介…なのか?」
聞きたくなかったが聞かないと話は進まない。
すると秋葉は暗い顔でうなずいた。
「俺の知ってる恵介は! バカでスケベで、それでも何かと気にかけてくれて…歌手になるって夢まであって…」
「桜雅さん…」
「何とか…出来ないのか?」
「私達は何回も説得したんですが、それでも…」
なら決まりだ。俺のすべき事は…
「あいつは俺が説得する。友達として」
「桜雅さん?」
秋葉が不思議そうに俺を見ている。
「どうしたんだ?」
「その…目付きが変わって…」
「あ。本当だ。昔に戻ってるね」
「そりゃあ俺は本気だからな」
「秋葉ちゃん。安心していいよ。今の桜雅君なら強いから」
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