夢の中の“友達”

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母は亮治のお母さんの元ではなく、病院に行き、児童相談所に連絡を入れた。 そして、予想以上に亮治は衰弱していてしばらく入院するように言われたが、 「すいません。私、気を付けますから!」 亮治のお母さんが頑なに拒否し、家に連れて帰った。 児童相談所からは施設にしばらくあずけるように言われたが、 「この女がこの子を誘拐したんだわ!」 と母を誘拐犯人扱いし、事実関係も何もはっきりせず、 様子見。と言う事になった。 児童相談所では、かなり様子がおかしい。 とわかっていたが、亮治がニコニコ 「お母ちゃんは悪くないよ」 と母親を信頼しきっているので強要も出来ず、 定期的に亮治の家を訪問する事にしたようだ。 この期間、亮治のお母さんは実にしおらしく母親らしくふるまっていた。 「あの女、分かってやっている」 母は憤っていた。 この間、亮治は僕と会う事はなかった。 亮治のお母さんが、 「やよいさんの子と遊んじゃダメ!」 とキツク言っていたからだった。 物分かりのイイ亮治は従っていたが、初めて出来た“友達”の僕に会えずにしょんぼりとしていた。 僕はそんな亮治が“かわいそう”になり、なんとか会えないか考え始めた。
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