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教室に備えつけてあるカレンダーを確認してみてもやはり1年前のものだった。
「嘘でしょう…」
「陽奏?」
今は春乃の声が耳に入ってこなかった。
あたしは今、春乃が死ぬ前の…総太郎さんと仲良くなる前の…あの日へ帰っているの一一一…!?
「は…春乃!あたし…!」
「陽奏、先生が見えたわ。」
真実を告げようと春乃に向き直ると先生が来たことを告げられた。しかもあの先生は…
「陽奏、今日選択の日よね?」
あたしが選んだ授業の担当の先生だった。
渋々授業の準備をして春乃と別れ先生の後について行った。
…どうしてあたし、春乃と同じ生物学を選ばなかったんだろう…でも、解剖とか苦手なのよね…
春乃が選んだ授業は主に生物の解剖等の実験だった。春乃の家は病院でお父様は医院長、お母様はお父様のアシスタントをしている。
一応春乃も医者を志しているらしいが本当は獣医になりたかったと愚痴を零していたことがあった。
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