記憶の断片

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  一一一一一一… 「一一一……な…」 …んん…ッ 重たい瞼をゆっくり開くとぼやけていた。数回まばたきを繰り返すとやっと慣れてきた。和室に寝かされていたので自分の部屋でないことは確認できた。 しばらく辺りを見ているとあたしを呼び起こしてくれた人物が目に入った。 「…総太郎(ソウタロウ)さん…?」 「陽奏…よかった。」 田宮 総太郎。 1年ほど前に突然仲良くなった人だった。 でもどうして総太郎さんがここにいるの…? そう陽奏が思っていたらすかさず総太郎が口を開いた。 まるで心を読んだみたいだ。 「陽奏、朝に表の階段から落ちたの覚えてる…?」 一一一階段から…? 痛む頭をゆっくり左右に振る。 判らないということを総太郎に伝える為に。 「そう…朝のことは、何か覚えてる?」 「え…ちょっと待って…」 覚えてること…? .
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