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「とりあえず話だけは聞いて。」
そう言って話始めた総太郎の口元を陽奏はずっと見つめていた。
機械のように話す総太郎の話をまだ信じることが出来なかった。
総太郎の話の内容はこうだった。
朝、総太郎が庭の掃除をしていると表の階段の方から何か話し声が聞こえてきたのでとりあえず足を運んでみた。
そこにいたのは陽奏と春乃。
ふたりは何か話をしていて、総太郎はふたりに挨拶をしようと近付いた。
そこで事件は起きた。
突然春乃が階段から落ちたのだ。
当然、陽奏と総太郎は驚いた。
総太郎は陽奏に話を聞こうと近付くと陽奏まで足を滑らせ階段から落ちてしまった。
総太郎は慌ててふたりに近付くと陽奏は気を失っていて、春乃は息を引き取った後だった…
「あたし…足を滑らせたの…？」
「うん…僕にはそう見えた。」
嘘…だってあたし…
あの時誰かがあたしを一一一
「これは庭師の朱里(ｱｶﾘ)に聞けばいいよ。朱里も見てたから。」
「朱里…？」
最近来たっていう男の子…？
確かあたしと同い年か少し上くらいだった…
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