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そして、バイオレンスな夢を見てもお腹はすくもので朝食をとるためにリビングに向かいます。
そしてリビングに入って普通の家庭ならありえる日常的な事を行います。
「おはよ」
………
しかし誰からの返事もない。
ただの屍のようだ。
「………」
返事が返ってこないと分かりきっているので朝食の準備を始めることにします。
◇ ◇
「出来た」
食欲をそそる良い香りが台所に漂います。
ときどき、自分の料理の才能に怖くなります。
すみません、調子に乗りました。
ただ、いい感じに黄身が半熟になっている目玉焼きに炊きたてご飯と言う質素な朝食です。
しかし、僕一人分の朝食しか作りません。
子供の頃に父親と母親は死んだと親戚の叔母に言われたました。
そのとき僕は一度も泣かなかったらしいです。
だって、死体もないのに両親は死にましたなんて言われても、それなんて千と千尋の神隠ししか言えません。
本当は死んだなんて信じられなかったわけです。
しかし、子供一人で生きていけるほど甘くはありません。
その叔母の家で小学校を卒業するまでお世話になり、そして中学校に上がってから両親と住んでいた家に住んでいるわけです。
しかし保険金ががっぽがっぽだったんで少し、ウヒヒ…… だったのは内緒です。
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