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「お前…名前は？」
「国見です、国見 藍那。」
（くにみ あいな）
「そうか、国見か…
国見、お前に一つ言いたい事がある。」
「なんですか？」
「お前の妹より俺の妹の方が可愛い。」
「…何…？」
国見の眉がピクッと動く。
「……聞き捨てならねぇです…」
「なら勝負するか？」
「上等です、でもその前に優奈捜さなきゃです。」
確かに。
「どうしていなくなったんだ？」
「トイレに行くと言って教室から出て行きました。」
ならトイレにいるんじゃないか？
「でも優奈すっっっげぇ方向音痴です。」
「…………」
「中学１年生の時は、一人で学校に向かったら最低４回は交番に立ち寄ってました。」
……筋金入りだな…
「そんな優奈の事です、下手したら学校の外にいるかも知れないです。」
「……捜すか…」
「急ぐです。」
とりあえず走った。
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