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僕が初めて殺意を覚えたのは七歳の時だった。
『名札を忘れたぁ?立ってろ。』
担任に言われ、教室の後ろに立たされる。
全ての授業が終わるのを怯えながら。
『さようなら。』
『さようなら!』
立たされた僕を残して、クラスメイトがどんどん帰っていく。
『さぁて…』
担任が近寄ってくる。
『ゴメンナサイ…』
言い終わるとほぼ同時に、容赦ない一撃が頬に与えられる。
『この屑!鬱陶しいんだよ!』
罵声とともに振るわれる暴力。
いつもの事だ。毎日必ず一定の誰かの非を見つけ、下校前にやられている行為。
馬鹿だった僕は、自分が悪いから、自分が至らないからとその仕打ちを耐え続けた。
しかし…ある日自分に非が無くても、いたぶられて気付いた。
ああ…僕は、楽しむ為の道具にされていたのか。
そして、ある衝動に駆られる。
その時は、その気持ちに戸惑うだけだった。
しかし…大きくなってその衝動の意味を知ると、僕はその担任を心から憎むようになった。
ヨクモコンナキモチヲオシエタナ…。
暗き人生(みち)への扉が開いた…。
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