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『待ってるから』
ウザイ彼女面した女が呟いていた。
お前とは所詮遊び。
本気で相手なんかしてねぇよ。
ちょっと相手してやったら図に乗って彼女面して。
鏡見た事あんのかよ。
友達と賭けをした。
あの女を口説けたら一万くれるって。
だから声を掛けて背筋に寒いモノを感じながら可愛いと嘘ぶいた。
そして俺は一万を手にしたから遊びだったと告げて終わらせ様とした。
その時、『遊びでも構わないから、ずっと待ってるから』と言った。
待ってる?
一生待ってろよ。
それから視線を感じて振り向いても誰も居なくて、毎日毎日部屋の前に弁当が置いてあった。
あの女だと分かったから弁当捨てて本当に可愛い女と遊んでた。
遊んで家に帰ったらあの女が部屋の前に立っていた。
気持ち悪いから俺の前から消えろと吐き捨てた。
薄気味悪い笑みを浮かべて俺の前で首にカッター突き刺した。
凄い勢いで血が吹き出してて、ケラケラと女は笑った。
倒れる瞬間に『待ってる』と言っていた。
あの世でか?
バカな女。
こんな事しても無駄だ。
お前で十人目だから。
サッサと連れて行けよ。
待ってんなよ。
待ってても俺から行く事はない。
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