太陽とキリン

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朝になり ヘビーペアの 白い頭が おはようと呼びかける 赤い目を開けたすぐ真ん前に 空に ずうっと伸びて もう頭なんてのは すっかり見えない キリンの脚があったから。 すると 空から ゆっくり キリンの頭が降りてきて こういった やぁ ヘビーペア ぼくが 太陽を食べてるなんて 誰にも秘密だよ ぼくには 悪気なんてないんだから 君の 黒い頭が 大嫌いってことにもね 空へと また伸びてく キリンの頭を見送って ヘビーペアの 白い頭は あの 悪気のないキリンのせいで すぐに 今日も終わるだろうな と思った 本当なら しっぽのある辺りで ヘビーペアの 黒い頭は すやすや眠ってた いや ぼくも でき損ないさ と ヘビーペアの 白い頭は思いながら 神様に 悪気はないのかな と つぶやいた キリンの 腹は 火傷ひとつしなかった 一日を 好きなだけ食べ尽くしても .
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