*嵐を背負った来客者

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その頃、村では… 「大変じゃぁ…華ちゃんが誘拐されてしもうたぁ!!」 「どうした、じぃちゃん!!」 「孝太郎!!大変なんじゃあ…華ちゃんがいなくなってしもうたぁ!!」 「華が!?」 「あぁ…わし等はどうしたらえぇんじゃぁ!!」 大混乱だった… 右を見ても長い廊下… 左を見ても長い廊下… 「うわぁ~!! 迷った~!!」 そう、華は迷っていた。 ベルと再会し、連れて来られたのは大都会。 そしてドでかい洋館。 廊下には隙間なく赤い絨毯が敷かれ、所々に高そうな絵と高そうな花瓶が飾られている。 上を見上げればシャンデリアがぶら下がり、夢にも現れた事がない金色に染まった螺旋階段が華をお出迎えしてくれた。 腰を抜かせた華の腕から滑り落ちたベルは、一目散に逃げてしまった。 そんなベルを捜して、10分が経つ。 「ベル~…何処ぉ?」 闇雲に捜すより、棗くんか北村さんと捜せばよかった… だいたい広すぎなのよ!! 私の家何個分!? ってゆーかここ日本!? 華はその場に座り込んだ。
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