*嵐を背負った来客者

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「ここが…棗くんの部屋?」 「うん。何か変?」 正直に言うと………変。 だってこれ部屋じゃないよ!! れっきとした家だよ!! 何坪とか数える気も無くす程広い家…あ、いやいや…部屋には、キングサイズの天蓋付きベッドにミニシアターの様な大きな液晶テレビ… 壁には何の賞かは分からないが、トロフィーやら賞状が飾られている。 床にはふかふかのカーペット、黒に統一したテーブルとソファー…クローゼットが一個…二個…三個…四個!? 何故!? そんな広すぎる部屋を見渡しながら華は首を傾げた おもちゃとかがない… 小学5年生の部屋にしては、子供らしくない部屋だなと、華は思った。 華は駆け寄って来たベルを撫でると抱き上げた。 「あ、華…お腹空いたか? 台所とかはあっちの部屋だ」 そう言った棗が指差したのは部屋の中にある扉。 三つある扉の中から、華は一番右を開けた。 「あー、違う違う…そっちはトイレ」 真ん中 「違うってば、そこは風呂場」 一番左 「そう、そこが台所」 ってゆーか家じゃん…。
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